Kw=Ka×Kbの導出方法について解説

Kw=Ka×Kbって計算問題でよく出てきますよね。とても便利ですがどうしてこの式が成り立つのでしょうか？

Kw=Ka×Kbの導出

Kw=Ka×Kbの導出は弱酸の塩の陰イオンの加水分解から求められます。

弱酸の塩と加水分解がわからない人はこちらの記事も見てみてください。

弱酸・弱塩基の塩と加水分解をわかりやすくまとめてみた

弱酸の塩と強酸の塩は水中でどのように振る舞うのでしょうか。そもそも弱酸の塩がわからない人もこの記事で解説しています。また、塩が水中で溶けた後の加水分解についても解説します

butioblog.com

2019.08.25

弱酸の塩である酢酸ナトリウムは水に溶けて

CH₃COONa → CH₃COO^– + Na⁺

CH₃COO^– + H₂O ⇄ CH₃COOH + OH^–

のように反応が進むんでしたね。

このとき

CH₃COO^– + H₂O ⇄ CH₃COOH + OH^–

ではCH₃COO^–が塩基としてはたらくので

\[K _ b = \frac{[CH _ 3 COOH][OH ^ – ]}{[CH _ 3 COO ^ – ]}\]

が成り立ちます。よって

\[K _ b = \frac{[CH _ 3 COOH][OH ^ – ]}{[CH _ 3 COO ^ – ]} = \frac{[CH _ 3 COOH][OH ^ – ][H ^ +]}{[CH _ 3 COO ^ – ][H ^ +]} = \frac{[OH ^ – ][H ^ +]}{\frac{[CH _ 3 COO ^ – ][H ^ +]}{[CH _ 3 COOH]}} = \frac{k _ w}{K _ a}\]

と導出できましたね。

弱酸の塩や弱塩基の塩が出てくる計算問題ではとても重要なので、覚えておいて損はないと思います！